社団法人国際せきずい損傷リハビリテーション協会

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独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA)とは

自動車事故の発生防止及び、その被害者への支援の為の業務を行っている団体(通称ナスバ)です。支援業務の中には、介護にかかる費用の負担軽減を目的とした介護料の支給などの制度があります。
 支援制度の対象となる方は、自損事故を含む交通事故による被害者とその家族の方です。また、ひき逃げや、無保険車による事故被害者の方も対象となる可能性があります。詳しくはNASVAにご確認下さい。ただし、モータースポーツなどでの事故による被害者は対象になりません。

支援制度

1)介護料の支給


介護料とは

自動車事故が原因で、重度の後遺障害を持つ為、日常生活動作について常時又は随時介護が必要な方に支給されるものです。
 障害の程度により3段階に分けられ、それぞれ毎月決められた額(下限額)を受給する事が出来ます。さらに、業者による訪問サービスや、介護用ベッド、車いす、オムツ等介護用品の購入にかかった費用が下限額を超えた場合、その費用を上乗せして受給する事が出来ます。(上限あり)

障害の程度による分類と介護料額

分 類 分類の基準 支給される介護料額
最重度 1級の方のうちNASVAが定める要件を満たす方 (下限額)    (上限額)
68,440円 〜 136,880円
常時要介護 自賠法による障害等級1級 58,570円 〜 108,000円
随時要介護 自賠法による障害等級2級 29,290円 〜 54,000円

※自賠法:自動車損害賠償保証法

最重度の方の支給額の例(下限額68,440円・上限額136,880円)

ひと月に、訪問サービスや
介護用品の購入にかかった費用
支給される介護料額
下限額より少なかった場合 下限額 68,440円
100,000円 100,000円(68,440円 + 31,560円)
150,000円 上限額 136,880円(13,120円は自己負担)

※介護料の請求にあたっては、ひと月にかかった費用をそのまま申請するか、分割にするかによって支給される金額が異なります。請求前にNASVAに相談し、より効率的な方法で請求する事をお薦めします。

介護料を受給するには

自賠責保険の障害等級1級、または2級の認定を受けている方が対象となります。自損事故の方は任意保険だけになりますが、障害等級の認定基準は自賠責保険と同じです。保険会社から障害等級認定通知書という書類が送られてくる事もあるのでよくご確認下さい。また、障害等級認定通知書がなくても、同程度の障害があると認められれば支給対象となります。申請は、障害等級認定通知書があるかないかで必要書類が異なりますのでNASVAによくご確認下さい。

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2)短期入院費用の助成

介護料の受給を認められた方が短期の治療及び養護を受ける事を目的として病院等に滞在した場合には下記の費用が支給されます。
・入退院(所)時の患者移送費
・室料及び食事料に要する費用として自己負担した
※1回の入院が2日以上14日以内で、年間30日以内
※1日当たり1万円で、年間30万円以内

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3)生活資金の貸付

交通事故による被害者の方に対して行っている貸付制度です。

・交通遺児等貸付
自動車事故により死亡または重度の後遺障害が残った方のお子様の為、中学卒業までを対象に無利子貸付を行っています。

・不履行判決等貸付
自動車事故による被害者の方で、確定判決や和解等の結果が出ていても、損害賠償を受けられない方に対して有利子の貸付を行っています。

・後遺障害保険金(共済金)一部立替貸付
自動車事故による被害者の方で、後遺障害が残る場合に自賠責保険(共済)の後遺障害保険(共済)金の支払いを受けるまでの間に対して無利子の貸し付けを行っています。

・保証金一部立替貸付
ひき逃げや無保険車による事故の被害者の方で、政府の保証事業の保証金の支払いを受けるまでの間に対して無利子の貸付を行っています。

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4)療護センター(病院)の設置・運営

機構では自動車事故による脳損傷によって重度の後遺障害が残り、一定の要件に該当する方に入院していただき、社会復帰の可能性を追求しながら手厚い治療と看護並びにリハビリテーションを行う重度後遺障害者専門の療護センターを国内4カ所に設置、運営しています。

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5)相談窓口の設置

・在宅介護相談窓口
介護料受給の方やその家族から在宅介護等に関する相談に応じています。

・交通遺児家庭相談員による相談受付
家庭相談員を配置し相談に応じています。

・交通事故被害者ホットライン
交通事故に遭われた方のお悩みに合った相談窓口の紹介をしています。

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6)友の会の設置

交通遺児などの健全な育成を図る事を目的として設置し、1泊2日のキャンプや、陶芸、パン作りなど様々な行事を開催し交流の場を設けています。また、作文や絵画などのコンテストの開催や「友の会だより」の発行を行っています。

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